第2コア冷蔵保管庫
コア保管庫には、第1〜第4コア冷蔵保管庫と冷凍試料保管室があります。また、庫内にはコア試料を運搬するための電動フォークリフトや、ラック上部へ試料保管するための高所作業車があります。
フォークリフトと高所作業車
高所作業車
第1保管庫
第4保管庫
冷凍庫
コアラック
第2〜4保管庫には移動棚を設置し、スペースを最大限利用して多くのコア試料を保管するための工夫が施されています。この移動棚を利用した場合、保管庫一つあたり約5万本のコアセクション(長さ1.5m)が保管可能です。3つの保管庫をあわせると、約117kmのコア試料が保管できます。
近年の深海掘削計画や陸上掘削の成果から、これまで無生物の世界であると考えられていた海底下及び陸域地下の環境にも微生物が存在することが明らかになってきました。ここでは、それらの微生物由来の有機物を保存するために「液体窒素凍結システム」が設置されています。地球深部探査船「ちきゅう」等によって掘削される海底下深部の堆積物試料を酸素に触れない嫌気的環境下で、液体窒素を用いて極低温(-160℃)で保存することにより、生体高分子(DNAやRNAなど)・ェ分解するのを防ぎ長期保存を行っています。
施設北側にはコンテナヤードがあり、冷房装置付全天候型20フィートコンテナ10基と仮置きコンテナ数基を設置しています。このコンテナヤードには、地球深部探査船「ちきゅう」と試料の受け渡しをするコンテナが仮置きされることもあります。コンテナ内は約20℃に保たれ、高温多湿を嫌う物品・試料や消耗品を最適なコンディションで保管しています。IODPが管理する試料としては、過去のDSDP・ODP航海で採取された残渣試料、岩塩層を掘り抜いた岩塩コアなどがあります。