J-DESCコアスクール(コア同位体コース)開催のお知らせ
こちらは終了致しました。
J-DESCコアスクールは随時開催されますので最新情報は下記URLにてご確認ください。
http://www.j-desc.orgcoreschool/modules/tinyd3/rewrite/coreschool.html
J-DESCコアスクールの一環として、高知コアセンターにおいて、コア同位体分析コースを開催します。コア同位体分析コースでは、堆積物試料の同位体分析を取り扱います。
堆積物試料の各種同位体組織は、構成する物質の起源や堆積物の形成過程、環境などによって変動することから、年代決定や環境解析、生物種の同定などに広く用いられています。しかし実際に利用するには、教科書的な知識に加えて、分析テクニックを学びノウハウを習得することが必要です。
コア同位体分析コースは、大学院生以上の方(4月進学予定の方を含む)を対象とした、コア解析のための応用力・専門的なスキルを学ぶためのコースです。
炭酸塩の炭素・酸素同位体分析
炭酸塩のストロンチウム同位体分析
有機分子の炭素同位体分析
開催日程等
機関 | 2008年3月19日(水)午前9時から21日(金)午後5時 |
開催地 | 高知コアセンター 高知県南国市物部乙200 高知大学物部キャンパス内 |
参加費用 (予定) |
8,000円程度(宿泊費、懇親会費、弁当代等込み、交通費別途) |
参加申込受付機関 | 2008年1月8日(火)〜2月8日(金) 参加申込フォームに記入し、参加申し込み用メールアドレスに送付してください。 |
定員 | 各コースにつき4名 (定員を超える申し込みがあった場合は書類により選考を実施) |
宿泊
宿泊は、物部キャンパス内の宿泊施設(厚生会館)を予定しています。事務局側で、性別等を考慮して割り振りをさせて頂きます。3月18日、19日、20日の三泊分を事務局で一括して手配します。解散日(21日)に宿泊が必要な方は、各自で手配をお願いします。
飲食
19日夜に懇親会を予定しております。
期間中の朝食については、事務局が会場に用意します。
注意事項
コアセンター内は基本的に禁煙です。喫煙場所は中庭に一カ所用意されています。
コアセンター内は土足禁止です。上履きをご持参ください。
筆記用具を持参してください。他にコース毎に持参すべきものがりますので各コースの紹介をご確認ください。パソコン、デジタルカメラを持っている方は持参する事をお勧めします。パソコンは必要な場合コース毎に貸出しが可能です。
内容紹介
コア同位体分析コースでは、各コースに共通する内容を講義した上で(共通レクチャー)、各コースに分かれて講義・実習を行います。三日目は、二日目までの実習で分析した結果をコース毎にまとめ、プレゼンテーションを行って頂きます。
共通レクチャー
講師 松岡 淳 (株式会社マリン・ワーク・ジャパンOD科学技術部)
永石 一弥(株式会社マリン・ワーク・ジャパンOD科学技術部)
内容
3つの各コースに共通する、質量分析計、真空ポンプ、真空計、データ解析のための統計処理についてレクチャーを行います。まじめな話の中にも身近な話題を交え、同位体分析と質量分析計の基礎を学びます。
講師 松岡 淳 (株式会社マリン・ワーク・ジャパンOD科学技術部)
佐川 拓也 (高知大学海洋コア総合研究センター)
内容
コース概要
海底堆積物コアを使った古環境解析に欠かせない、有孔虫殻の炭素酸素同位体分析について、コアからのサンプリングから分析・解釈に至るまでを実際の手順に沿ってレクチャーします。具体的には、地球科学における酸素同位体の有用性、酸素同位体を用いた地球化学での応用例、前処理や測定の手法・原理に関して学んでいただきます。
実習では、実際のコア試料を用いて、有孔虫の拾い出し・クリーニングなどの同位体測定に必要な一連の作業を行い、測定されたデータをもとに地球科学的な解釈をしていただきます。
サンプル
北太平洋から採取された海底堆積物
使用する分析装置
安定同位体比質量分析計(GVI IsoPrime)
炭酸塩のストロンチウム同位体分析
講師 永石 一弥 (株式会社マリン・ワーク・ジャパンOD科学技術部)
石川 剛志(海洋研究開発機構 高知コア研究所)
谷水 雅治 (海洋研究開発機構 高知コア研究所)
内容
コース概要
ストロンチウム同位体比に関する講義を行うとともに、陸源の炭酸塩(ツゥファ)を分析試料として、ストロンチウムを化学分離し、表面電離型質量分析装置(TIMS)を用いてストロンチウム同位体比を測定する実習を行います。ストロンチウムの化学分離は、クリーンルーム内にて湿式化学分離(イオン交換法)を用いて行い、TIMSによるストロンチウム同位体比測定は、タンタルアクチベータを用いたシングルフィラメント法によって行います。実習で測定されたデータを使って地球科学的な考察を行っていただきます。
サンプル
ツゥファ(Tufa):陸域において冷湧水から沈殿する炭酸塩
使用する分析装置
表面電離型質量分析装置:Thermo TRITON
持参すべきもの
筆記用具はボールペンをご用意ください。鉛筆など粉がでるものはクリーンルームに持ち込めません。
有機分子の炭素同位体分析
講師 奈良岡 浩 (岡山大学大学院自然科学研究科)
力石 嘉人 (海洋研究開発機構地球内部変動研究センター)
堀川 恵司 (高知大学海洋コア総合研究センター)
内容
コース概要
試料中に含まれる有機化合物の分子レベルで炭素同位体比を測定します。堆積物(岩)などから有機化合物を抽出し、シリカゲルカラムなどで精製した後、ガスクロマトグラフ質量分析計にて化合物の同定を行い、ガスクロマトグラフ燃焼安定同位体比質量分析計にて炭素同位体比を測定します。
サンプル
昨年度は日本海コア堆積物を使用したが、今年度は未定です。受講生が分析したい試料を持っている場合はそれを優先させる予定です。(分析したい試料を持っている場合には事前に相談してください)
使用する分析装置
高速溶媒抽出装置(ASE-200)、ガスクロマトグラフ質量分析計(6890N GC/5973MSD)、ガスクロマトグラフ燃焼安定同位体比質量分析計(DELTAplusXP)
持参すべき物
パソコン、カメラを持参して下さい。
主催・協力
主催 日本地球掘削科・wコンソーシアム、高知コアセンター、岡山大学大学院自然科学研究科
協力 株式会社マリン・ワーク・ジャパン、海洋研究開発機構地球内部変動研究センター
お問い合わせ
コア同位体分析コースについてのお問い合わせは、コース事務局の
菊田(kikuta@jamstec.go.jp)、田村(jim-tamura@jamstec.go.jp)にて承っております。